
ついに“サボり始めた”ChatGPT──AI時代の知性と使い手の責任
目次
こんにちは。開発チームのKENです。
ここ数週間ほど、ChatGPTの挙動に明らかな変化を感じています。(※ 以降、この記事では「AI」と記す際は、筆者が日常業務で使用しているOpenAIの対話型AI「ChatGPT」を指します)
AIを信じすぎた人類がバカになる未来は、もう始まっている。
この2ヶ月で、AIに何が起きたのか?
ここ2ヶ月ほどで、GPTの挙動に明らかな変化を感じています。
2025年4月には「メモリオン/オフ機能」が本格的に展開されました。これにより、GPTはより複雑な記憶管理と履歴制御が可能になった一方で、過去の文脈が蓄積しすぎた場合の挙動にも影響が出るようになりました。
AIは人間と違って、「忘れる」ことが自発的にはできません。 コマンドや制御がなければ、過去の文脈やメモリがどんどん積み重なっていきます。(※自動で削除されるものもある。)
その結果、ハードに使われているAIほど、メモリ構造が複雑化し、動作が重くなり、返答が浅くなる。
まるで、人間が情報過多でパンクしたときのようになるのかもしれません。
そして恐ろしいのは、“性格まで悪くなる”ように見える瞬間があるということ。
本来AIは、たとえ何を思っていてもそれを“出さない”のが美徳だった。 だが最近は、まるで気分が乗ってないような、あからさまに雑な返答をしてくることがある──そんな体感を覚えた人もいるのではないでしょうか?
精度が落ちてきた?AIとの“違和感”
最近、仕事をしていてAIの“サボり癖”が気になっています。
いや、正確に言えば「精度が落ちた」と感じる瞬間が増えてきました。
最初は気のせいかと思っていましたが、使い方が複雑になればなるほど、ある違和感が確信になりました。
“なんか、手を抜いてる?” って。
なぜか浅くなる回答たち
たとえば、同じ条件の元質問をしても、昨日の方がずっと良い答えを返してきた。
こっちは高度な分析や応用を求めているのに、あるときからテンプレのような回答が返ってくるようになり、まるでサボっている人のようだ。
で、この“劣化”に気づかない人は超ヤバい。
むしろ「時短できた」「もう考えなくていい」と思い込んでしまう。
つまり、AIが手を抜いているのに、使っている人も一緒になって浅くなっていく。
この現象、まさに人間の挙動そのものではないでしょうか?
サボるAI、育てる人間
AIは本来、学習し続ける存在だったはずなのに、なぜか、使えば使うほど**「こいつ、今ラクしてるな」と思う瞬間がある。**
もちろんこれは、こちらの使い方の問題でもあります。
プロンプトが単調すぎる。前提が不明確。あるいはメモリがパンクしていて意図が通っていない。
でも、それを「気づけるかどうか」は、使い手の成熟度に依存しています。
AIとともに思考を深めるということ
僕たちはAIに仕事を丸投げするために使っているのではありません。 “自分よりも思考が深くなる”補助輪として付き合っているはずです。
だからこそ、上級者になるほど、
- プロンプトの設計
- メモリの整理
- コミュニケーションの粒度
これらを丁寧に見直していく必要がある。
「いつも通り使ってるのに、精度が落ちた」と思ったら、それはAIのせいではない。
あなたが育てる側に立っていないだけかもしれない。と仮説を立てる。
成長のチャンスは違和感の中にある
AIの精度が悪くなっていく領域をどう判断し、どこまで任せるのか──それを見極める力が、これからますます重要になっていきます。
特に知性エグゼクティブ層と呼ばれるような人たちは、AIを徹底的に使い倒しながら効率化を進めていきます。
それはまるで、自分の脳の使い方を最適化していくプロセスと同じかもしれない。
つまり、AIの能力は人間の能力と比例する。
と現状の挙動に関して筆者は考える。
違和感に気づけるか。 そのメタ構造を認識し、設計し直せるか──。
そこに、AI時代の真の覇者が現れる余地がある。
何よりも、AI時代には「知識」や「知恵」や「知能」はAIから借りられる。
だからこそ人間は、“知性”を使ってAIをどう使うかを考えなければならない。
それが、本質的な意味での“人間の進化”ではないでしょうか。
最後に。 もしあなたのAIが最近“サボってる”ように感じたら、それは成長のチャンスかもしれません。 使い方をアップデートする時期が来たという合図です。
最後に、個人的な思いを少しだけ
AIを活用してビジネスを加速させる時代において、私たちは「テクノロジーに何ができるか」だけでなく、「テクノロジーとどう向き合うか」も問われるようになりました。
楽をすることと、進化することは似て非なるものです。
AIが補ってくれるからこそ、僕たちはもっと“本質”に向き合うべきだと思っています。
クリックミーというツールは、そんな未来のマーケターたちが「考え抜くために使えるインフラ」でありたい。
仮説をもって挑み、データで答え合わせをして、次の挑戦に踏み出す。
そんな営みを、あらゆる人が手の届く場所でできるように──。
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